電波男
この本はしろはたで有名な本田透氏の著書である。
(氏の名誉の為に言っておくが、漫画『フルーツバスケット』の連載が始まる前から
氏はこのペンネームを使っているのでけっしてパクリではない、あしからず)
まず本の帯に
「負け犬女は萌えないゴミm9(^д^)プギャーーーッ!!」
と書かれている時点でこの本は一見オタク向きの本であり、
世に言う「負け犬」を挑発するものであることは否定できない。
だがしかし、この一見ふざけた帯とは違い、内容は
『負け犬女はなぜオタクを男として見ることすらしないのか?』
『モテる男はますますモテ、モテない男はますますモテない構造を
作り出す「恋愛資本主義」の問題点とは?』
『妄想するのは本当にいけない事なのか?』
『萌えるというのは一体どういうことなのか?』
これを著者の本田氏は独自の視点で緻密に分析した考察となっている。
(あくまでもオタクからの視点だが)
そしてそのいずれのテーマにも「愛」というものが深く関連しており、
その理由は全てあとがきで明かされることとなる。
約400ページもあったにもかかわらず、私は読み終えた後、
疲れを感じるどころか、心地よい満足感を得ることが出来た。
もちろん私が著者に近い人間、つまりはオタクなせいかもしれない。
しかしそのことを差し引いても、本書からはすごい力。
とりわけここでいう「恋愛資本主義」のオタク批判に対して
強いアンチテーゼを感じた。
私としてはまず、「自分自身がオタクであること」を自覚している人に読んで欲しい。
そして、出来ればオタクを嫌う人にも読んで欲しい。
これを読むことによって「いわれのない差別が少しでも減るのでは?」と思ったからである。
それでも批判する人間に対して、私は言いたい。
「お前らに人の趣味を小馬鹿にする権利はあるのか?」
と。
補足:
ここ数日『電波男』関連のサイトを読みふけっていたのですが、
やはり『電波男』でいう「恋愛資本主義者」達の批判があるようです。
といっても、まず「批判」ありきのダメダメなものばかりですけど。
それが『電波男』の主張の正しさを証明してしまうことに・・・。
ま、私は愉快でしょうがないのですが(苦笑
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よし、今度それを借してくれw